2016/12/20

京都・木乃婦の高橋拓児氏と
田崎真也会長が福岡にいたして、
お二人の著書「和食とワイン」の特別セミナーがございました。
2013年にユネスコの世界無形遺産に登録された
和食の定義は、以下の4つです。
1・多様性
2・健康的な食生活を支える栄養バランス
一汁三菜 ご飯に汁もの、主菜1品、副菜2品
3・自然の美しさ 周囲の環境
4・歳時記
お正月 ひな祭り 端午の節供
和食に共通していることは、
お出汁に昆布と鰹節を使う事。
出汁
お出汁の旨味は、世界共通語にもなっていて、
ローマ字表記で、UMAMIと書きます。
お出汁の香りは、昆布と鰹の中庸なのが品の良さがでます。
お出汁の香りは、
お香の香り、伽羅、沈香、丁子、漢方系のがあります。
2年寝かせた昆布からは、漢方の香りが出ます。
鰹節からは、とうもろこし、玉ねぎ、醤油、ナッツの香りが
昆布からは、ほうじ茶、薬草の香りがあります。

お出汁と、シャンパーニュアリストンを合わせて頂きました。
瓶内熟成6年間で
ゆっくりと、メーラード反応が起きているので
焦げ臭に近いカラメル香を感じます。
メーラール反応とは、
還元糖とアミノ化合物を加熱したときなどに見られる、
褐変反応の事で、味噌やお醤油などにもみられます。
シャンパーニュにも、和食にも旨味があるので
大変相性が良いのです。
しょうゆそして、お醤油が2種類、準備されていました。
*こいくち
代表的な醤油で小麦と大豆が半々です。
小麦は、甘さや香りを
大豆は旨味を与えます。
こゆくちしょうゆの香りは、
なつめやし、プルーン、土、腐葉土、
ヘーゼルナッツ、小麦からのパンの焼けた香り、
丁子やナツメグ等のオリエンタルスパイス、
ヨードの香り
→サザエやアワビの肝を焼いた時のような香り
(田崎会長のコメントです・・・)
*うすくち
小麦が多く、塩分が高いです。
甘酒が入っていて甘さを適度に調整しています。
うすくちしょうゆからは、
刻たばこ、プーアール茶、杉等の香りを感じます。
その他に醤油は、
*たまりしょうゆ
*白しょうゆ
*再仕込みしょうゆ
合計タイプのしょうゆが
1400軒近い蔵で造られています。
おしょうゆには、
ポルトガルのマデイラのマルムジーを合わせました。
味噌京都のお雑煮は白味噌仕立ての
甘い味わいです。
*白味噌
米、米麹と大豆
大豆を茹でこぼして旨味を抜き
あっさりした状態に仕立てます。
へーゼルナッツ、エステル系の華やかな香り。
*八丁味噌
大豆100%なので、褐変反応が早く
米麹を使わない味噌。
キャラメルの香りを感じます。
木乃婦では、お正月のは白味噌100%を使用し
少しずつ、八丁味噌を増やし
春には半々になり、7月8月は、
八丁味噌100%になります。
お味噌には、イタリア、ヴェネット州の
レチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラ・クラシコを
合わせました。
八丁味噌と合わせると、チョコレートのような
風味が生まれました。
煎り酒
酒、昆布、梅のエキスを1/3まで煮詰め、
海水と同じ塩分にします。
白身との相性がとても良いそです。
鯛の場合、天然を煎り酒で頂くと
非常に美味しくなりますが、
養殖を頂くと生臭くなります。
お刺身の5種盛りに、
お醤油しか無いというのは疑問ですと田崎会長が、
例えば、烏賊には塩とレモンとか、
ヒラメには、煎り酒とか、お刺身の種類によって、
おしょうゆも変えたほうが良いのです。
最後にワインは、最後にそえる調味料みたいなものです。
四季折々のワインリストが必要なのです。
春先には、木の芽を使いますので
冷涼な産地のカベルネフランやソービニヨンブランを。
夏には、青ゆず等の爽やかな柑橘をつかいますので、
イタリアのコルテーゼ、モーゼル・リースリングのドライなワインや
アルバリーニョやヴェルデホを。
秋にはきのこの香り、焼いた香りが出ますので
熟成のキーワードで、
冬には柚子に合わせて、
シャルドネや地中海やカリフォル二ア、チリのワインをもってくると良いそうです。
大変勉強になるセミナーでした。

★ラタフィア
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